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価格は上昇傾向!それでもしじみを仕入れた方がいい理由とは?

しじみと言えば、味噌汁やスープだしくらいしか使いみちを思いつかないという飲食店関係者の方もいるかもしれませんね。ましてや現状では個体数が減少ぎみで業務用価格も上昇し、仕入れから遠のく一方になっていませんか?しかし、しじみは飲食店では絶対に仕入れた方が良い食材。お酒を提供するお店では、特におすすめのアイテムです。しじみが肝臓に良いことはすでに広く知られたことですが、今回はしじみの凄さをさらに深堀りします。しじみの砂抜き方法やお酒の後におすすめのしじみを使った料理レシピもお伝えしますので、飲食店の仕入れ担当の方は、ぜひとも参考にしてください。

 

そもそもしじみとはどんな貝?

しじみはシジミガイ科の二枚貝で、種類としてはポピュラーな『やまとしじみ』『ましじみ』、上質で美味とされる『せとしじみ』などがありますが、これらをまとめてしじみと呼んでいます。日本で現在漁獲されているしじみの99%がやまとしじみとされます。殻長は3cm程度と小粒で、旬は夏と冬です。河口部や潟といった汽水域を好み、国内では本州・九州の清流に生息していますが、近年は川の水の汚染などにより個体数が減少しています。しじみの有名な産地には島根県の宍道湖、青森県の十三湖・小川原湖、茨城県の涸沼川・利根川などがあります。数の減少に伴って中国や朝鮮半島からの輸入物も増えています。

 

小さな体に秘めた凄すぎるパワー!しじみの栄養価値とは?

しじみは生の状態ですと可食部100gあたりのエネルギー量が75kcal、また100g中に含む脂質が1.4gの低カロリー・低脂質食材です。そしてそれだけではなく、注目すべき栄養素をいくつも備えた、非常に栄養価値の高い貝と言えます。まずはカルシウムの含有量が100g中240gと高水準。貝類には珍しくビタミンDも摂取できるのですが、ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける成分なので、しじみを摂るとカルシウムの摂取とともに吸収もスムーズです。また、目の機能維持や向上に役立つビタミンAも豊富。さらに造血ビタミンとして知られる葉酸と、葉酸と結びついて赤血球を増やすビタミンB12もたっぷり含んでいます。しかも、肝機能を高めるオルニチンを多く含有しているため、お酒の飲みすぎが気になる方にも最適。まさに成長・体力アップ・生活習慣病予防など、あらゆる栄養効果が期待できる食材と言えるのです。

 

飲食店導入にかなりおすすめ!しじみを仕入れるべき理由とは?

しじみを仕入れた方がいい理由は、しじみの栄養上の効能や特異な性質に関わっています。それでは、具体的にしじみを仕入れるべき理由を挙げていきましょう。

 

しじみを仕入れた方がいい理由1.お酒の後に勧めやすい

先ほどお伝えしたように、しじみは肝機能維持・向上を促す成分オルニチンをたっぷり含有しています。居酒屋店をはじめ、お酒を提供するお店の締めに明日の体調を考えてしじみをおすすめすると、仕事を控えたお客様などの好反応が期待できます。おすすめのしかたとしては、小さなおにぎりにしじみの味噌汁・お吸い物やスープをセットにする方法、そばや煮麺のスープにしじみを使用する方法、鍋料理のベースにしじみを利用し、締めに雑炊などを召し上がっていただく方法などがあります。メニュー表示する場合に、簡単にしじみの効能を書き添えておくと、お酒好きな方の心に響くのでお試しください。

 

しじみを仕入れた方がいい理由2.全世代型の健康アピールができる

しじみはオルニチン以外にもカルシウムや葉酸・ビタミンB12、ビタミンAなど、幅広い年代の男女にとって健康面でサポートになる食材です。スマホやパソコンで目がお疲れの学生やビジネスパーソン、貧血で体が疲れやすい若い女性、骨がもろくなる更年期以上の女性、生活習慣病が気になる中年男性などへ多角的にアピールでき、お酒の席だけでなく、野菜たっぷりのランチに汁物を添える際などには具材としてかなりおすすめです。価格が上昇している点や家での下処理が面倒な点でも、たまの外食で食べたいと考えている方が多い食材とも言えます。

 

しじみを仕入れた方がいい理由3.冷凍保存するメリットが強力

しじみには豊富な栄養価以外にも特筆すべき性質があるのをご存じでしょうか。それは冷凍することによって栄養価が上がるという、にわかには信じられない特色です。しかし、これは地方独立行政法人である青森県産業技術センターが、共同開発でシジミエキスを商品化する研究過程で発見した事実なのです。この研究成果とは、シジミにマイナス4℃冷凍を施すと、シジミに含まれるオルニチンが冷凍前の8倍にもなるというもの。飲食店の厨房でマイナス4℃冷凍というのは現実的には不可能ですが、マイナス10℃でも無処理時の5倍ほどにオルニチンが増えるというデータがあります。冷凍保存して栄養価が損なわれるという話はあっても、冷凍して栄養価がアップするというのは、かなり希少と言えるのではないでしょうか。このように、シジミは健康面の実力とともにお客様との会話を盛り上げる話題性も十分なのです。

 

しじみの砂抜きはどうやる?

しじみはあさり同様、適切に砂抜きをしないと食べる時に食感が悪くなります。汽水域を好むしじみに上手に砂を吐き出させるにはどうしたら良いのでしょうか。あさりは日頃生息している環境に似せてあげることが必要なのですが、しじみも同じことが言えそうです。しじみの名産地である島根県出雲市で上質なしじみ漁とともに通信販売を行う『しじみ漁師の店 大竹屋』さんの砂抜き法が、理論的かつわかりやすいので引用させていただきます。ぜひ参考にしてください。

 

用意するもの

料理用ボール(鍋でも可)

ザル(ボールの中に入る大きさの物で口が広く、浅いものが理想的)

 

手順

  1. 宍道湖の塩分濃度と同じ0,3%の塩水を作ります(1Lの水道水に約3gの食塩を入れる)。

○ここでのポイント.料理のテキストにも真水で砂出しをするように書いてある為、料理屋でも、ご家庭でも水道水の垂れ流しで砂出しをされる方が多いようですが、これではせっかくのしじみの旨み成分(コハク酸・アラニン・グルタミン酸など)が逃げてしまいます。

これは「浸透圧」によるもので、真水では旨み成分が急激に減少します。大和しじみは島根県の「宍道湖」、青森県の「十三湖」、千葉県の「利根川河口」などの海水と淡水の混ざった汽水域に生息します。宍道湖の場合、水域によって塩分濃度は異なりますが、概ね0,3~0,5%位です。生息している環境の塩分濃度より少し濃い1,0%位の塩水に漬けると、しじみが体内の浸透圧を塩水の浸透圧と同じにするためにグリコーゲンなどを分解して、アラニン・コハク酸などを合成するため、旨み成分が増します。

 

2・ザルにしじみをなるべく重ならないように入れる(並べる)。

○ここでのポイント.しじみ同士を重ねると、上のしじみが吐き出した砂を下のしじみが吸い込んでしまいます。そこで、しじみをなるべく重ならないようにザルに並べましょう。

 

3.しじみを入れたザルを塩水の入ったボールに入れる。

ザルはボールの底から離した状態にし、しじみが水面には出ない程度に塩水の量を調整し浮かします。

○ここでのポイント.しじみをザルのような網目状の物に入れ、容器の底から離すことで排出したものを再び取り込むことも無く、底に溜まった排出物による水質悪化の影響を受けにくくなります。

 

4.出来れば暗い場所で夏は3~4時間、冬は4~5時間位置く。

○ここでのポイント.あまり長時間砂抜きをしないほうが、美味しく召し上がれます。長くても寝る前に始めたら、起きたころには水から出しましょう。また、一度砂抜きをしたしじみは弱ってしまうので、調理する4~5時間前に行うのが最適です。

 

5.水から取り出し、濡れ布巾などで湿り気を与えながら、3~6時間程度空中で放置します。

○ここでのポイント.しじみに限らずハマグリ・アサリなどの二枚貝には、水がなくてもエネルギーを得られるしくみが備わっています。その機能が空中放置することにより働き、しじみの旨み成分であるコハク酸が増すのです。但し、湿り気は必要です。そのために濡れ布巾をかけます。また、長時間置きすぎるのは逆に味が落ちてしまいますので注意が必要です。高温での空中放置もよくありませんので、夏場は冷蔵庫などに入れておくほうが安心です。

 

引用:http://e-shijimi.net/?mode=f2

 

お酒の後にさらさら食べられる!しじみ茶漬けレシピ

おにぎりとしじみ汁の組み合わせもいいですが、豪快にかきこめるしじみ茶漬けもおすすめ。お茶漬けと言ってもしじみのエキスがたっぷり入ったしじみのゆで汁を使います。

 

材料(4人分)

しじみ 500g(殻つき・洗って砂抜きしておく)

ご飯 4人前

薬味ねぎ 小口切り 大さじ2

大葉 4枚

白ごま 大さじ4(煎っておく)

水 800cc

塩 少々

酒 少々

醤油 少々

 

作り方

・鍋に水800ccとしじみを入れて中火にかけ、しじみの口が開いたら火を止め、しじみは器に取っておく

・しじみのゆで汁は清潔なさらしなどでこす

・こしたゆで汁に酒・醤油を少々入れ、味が足りなければ塩で調味する。あまり塩辛くしないこと

・茶碗にごはんを装い、熱く温めただしを注いで薬味と殻つきしじみをのせ、ごまをふりかけて完成

 

しじみのまとめ

しじみは、近年市場における業務用価格の高騰が続いています。実際の卸値はどうなっているのでしょうか。2017年10月現在、島根県宍道湖産の活しじみの業務用卸売価格は\1,750/kg前後。確かに以前と比べて上昇傾向にはありますが、まったく手が届かないという価格ではありません。しじみは、水質浄化作用や山里の生態系のバランスを保つためにも非常に重要な生き物です。個体数が減少しているので、乱獲はいけませんが、消費数も減少傾向にあるようです。オルニチンのサプリメントばかりが注目されますが、適度に仕入れて、その食品としての価値を世間の方々に普及させるのもまた、飲食店にできる社会貢献と言えるのではないでしょうか。

 

 
 
参考記事

http://www.aomori-itc.or.jp/assets/files/top/region-bk2/region2-no07-1.pdf

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