トップページ > ムール貝仕入れの雑学!貝毒って何?下処理法と国内産地も紹介

ムール貝仕入れの雑学!貝毒って何?下処理法と国内産地も紹介

いつからか日本の外食業界で定着していたムール貝。しかし、実際にはどんな貝なのかよく知らないという方も多いのではないでしょうか。仕入れてみる前に、ムール貝の特徴や栄養価、気になる食中毒に関する情報から、下処理の方法や高品質なムール貝で人気の国内産地までを詳しくお伝えします。ぜひ飲食店で仕入れを担当されている方は参考にしてくださいね。

 

そもそもムール貝とは?

ムールという言葉はもともとフランス語でイガイ科の貝を表す言葉です。日本でムール貝に当たるのは『いがい』ですが、国内でムール貝として流通しているのは主に『むらさきいがい』という殻が濃紫色をした2枚貝です。殻長は13cm前後と長細いのが特徴で、夏と冬に旬がありますが、基本的には通年出回っています。ムール貝はスペイン・フランス・イタリア・ベルギーなどでは日常的に料理に使われ、パエリア・ブイヤベース・白ワイン蒸しやビール煮などが有名です。

 

いがいの栄養上の特徴は、血を濃くする成分を多く含んでいることです。ミネラルでは鉄分の含有量が多く、ビタミンでは造血作用が強い葉酸がたいへん豊富。さらに、葉酸と結合して血液中の赤血球を造るビタミンB12もたっぷり含んでいます。また、目の健康を促すビタミンAもしっかり摂取できます。ムール貝は、ふだん貧血が気になる女性や眼精疲労が気になる方には最適な食材と言えるでしょう。

 

仕入れる前にチェック!こわい中毒症状を引き起こす貝毒とは?

飲食店関係者の方であれば、貝毒という言葉をご存じの方は多いかもしれません。しかし、ここで貝毒についておさらいしておきましょう。貝毒とは、ムール貝も含む、あさり・ほたて・牡蠣など、いわゆる二枚貝が持っている自然毒のことです。二枚貝は海中のプランクトンを栄養にしているため、有毒プランクトンを食べることで貝自身が毒化してしまうのです。有毒プランクトンのいない環境に移せば、自然に貝は無毒化されますが、無毒化しない限り、毒は体内に留まります。

 

こうして毒化したままの貝を人が食べると、深刻な中毒症状が現れることがあります。麻痺性の毒なら、食後30分以内に中毒症状が出ると言われています。口まわりのしびれから全身のしびれへと移行し、ひどい場合には麻痺性の症状が進行し死亡に至る場合も。下痢性の貝毒の場合は、食後30分から4時間以内に下痢・腹痛・嘔吐などが起きますが、他の食中毒や胃腸症状との区別がつきにくいとも言われています。

 

飲食店にお食事に来られる方の中には、この貝毒を不安に感じているお客様などもいらっしゃるかもしれませんが、基本的には貝毒を持った貝については、厳しく出荷規制がされているため、流通することはありません。念には念を入れて、貝毒がたまる中腸腺という器官を取り除いて出荷している業者さんもあるものの、市場に出回っているものについては、まず心配ないようで、過去に死亡事例も報告されていません。ただ、貝毒についての安全宣言が出ていないエリアで一般の方が漁獲した貝などを譲り受けても、食べたりお店では出したりしないように気をつけましょう。貝毒は高温加熱などしても死滅しないのが特徴です。また、ムール貝も含む二枚貝には比較的多いとされるノロウイルスなどの食中毒は、貝毒とは異なるので、別途対策が必要なので気をつけましょう。

 

ムール貝の下処理の方法とは?

ムール貝は、見慣れた貝と少し様子が違って下処理が面倒そうだと思われるかもしれませんが、意外と簡単です。どうしても不安があれば、生のムール貝は仕入れず、下処理やボイル済みの冷凍ムール貝などを仕入れるのがおすすめです。近頃は冷凍技術もかなり進んでいて、信頼できる卸業者さんから仕入れれば、生と比べても遜色ないムール貝を味わえます。

ここでは、生のムール貝を仕入れた際の下処理のポイントを2つお伝えしましょう。

 

1点目のポイントは、殻の汚れをしっかり取ること。ムール貝は砂抜きが不要な代わりに、殻が汚れていることが多いので、ブラシなどでよくこすります。ムール貝は非常に生命力の強い貝で、荒波のような過酷な環境下でも生き抜くため、小さな貝や海藻などがたくさん付着していることもしばしば。かためのブラシなどで丁寧に洗いましょう。

 

2点目は『足糸(ソクシ)』をカットすることです。この足糸はムール貝が海中の移動などに使う器官で食べられません。たいへんな環境で生きてきた個体ほどこの足糸の数は多いとされています。キッチンバサミなどで丁寧に切り取りましょう。

 

国産ムール貝を仕入れてみたい!厳選産地3選

西洋料理のイメージが強いムール貝は、素材そのものも輸入ものが多い時代がありました。しかし、近頃は国産ものが増加中。日本ならではの養殖技術が活かされ、品質は上々です。ぜひ仕入れて、各飲食店のメニュー拡張にお役立てください。

 

広島県市

広島県廿日市市の宮島ムール貝と言えば、テレビなどのメディアで紹介されたこともあって、すでに全国区。ですが、知名度だけでなく品質も折り紙つきです。そもそも、牡蠣の一大産地である広島県は、牡蠣の養殖技術に秀でており、広島湾の牡蠣、宮島の対岸・大野産のあさり、太田川のしじみなど、まさしく日本屈指の貝どころ。そんな広島県・大野で生産されているムール貝の質の良さが話題を集めています。美しいオレンジ色の身はぷりぷりの食感で旨味もぎっしり。パエリアやアヒージョをワインとともに提供するのもいいですが、シンプルに蒸してもみじおろしとポン酢でいただくのも通。春先から初秋に旬を迎えますが、高度な冷凍技術で通年美味しい冷凍物を仕入れることも可能です。

 

大分県 豊後高田市

レトロな街並みの美しくも懐かしい景観を保護する取り組みや、豊前海の豊かな海産物など美味しいグルメで独自の観光業を開拓し、なおかつふるさと納税のお礼の品のグレードの高さで注目されている大分県豊後高田市。舌でとろける豊後牛や大分名物鶏のからあげ・鶏天は有名でも、丸々とした美しいムール貝の名産地であることは意外と知られていません。ミネラルたっぷりの豊前海で養殖されたムール貝は、栄養満点。同じ豊前ではワタリガニや牡蠣も漁獲され、旨味や甘みが強いことで知られています。同じ海の幸を仕入れて、スペシャルなクラムチャウダーを仕込んでみるというのも素敵な演出ではないでしょうか。

 

愛知県 知多郡 日間賀島

タコとフグの島としておなじみの日間賀島。温暖な気候のゆったりとした離島として、グルメ目的の観光客が絶えず訪れる人気のスポットです。島全域が国定公園に指定されているという日間賀島では、雄大な自然を臨みながら、素朴な漁港の町で美味しい海の幸を味わうことができます。新鮮なタコや良質なフグはもちろん、近頃話題なのが日間賀島産のムール貝です。たっぷりの太陽を浴びたミネラル分の多い海で摂れたムール貝の身は、必要最小限の調味で十分に美味しいと好評を博しています。国産ムール貝もここまで来たかと思わせてくれます。扱いやすく、初めてムール貝を仕入れるという飲食店にもおすすめです。

 

ムール貝のまとめ

ムール貝はチリ・韓国・カナダ産など、輸入ものも変わらず豊富に流通していますが、近年は国内産が勢いを増しており、活ムール貝をお手頃に仕入れることができるようになったのはうれしい限り。絶品酒蒸し、白ワイン蒸しを、メニューに導入するチャンスです。気になる業務用卸売価格(2017年10月現在)は、広島県産生食用ムール貝で1パック500gあたり\560前後。殻付きボイルムール貝のチリ産では業務用卸売価格\300/500gなど、思わず財布のひもがゆるむ卸価格もありますが、国産でも宮城県気仙沼産では冷蔵ムール貝で\750/kgの卸値がついている掘り出しものも。貝類の価格も一部では上昇している今、価格が安定的なムール貝をぜひ仕入れて、その濃厚な旨味をたっぷり提供してみてください。

参考記事

http://www.city.sakai.lg.jp/kenko/shokuhineisei/shokuchudokuyobo/kaidoku.html

http://asaichi.org/03QandA/marine.html

この記事がお役に立ったらぜひシェアをお願いします。
執筆者のモチベーションに繋がります。

飲食店の仕入れ担当者さまへ売上を上げたいとお悩みの食材卸業者さまへ

業務用鮮魚の新着トピックス

  • 業務用青果
  • 業務用精肉
  • 業務用鮮魚
  • 業務用惣菜・加工品
  • 業務用 豆腐・練り物・麺類
  • 業務用 酒・飲料
  • 業務用 米
  • 業務用 菓子・パン・デザート材料
  • 業務用 乳製品・卵
  • 業務用 調味料
  • 業務用 農産乾物・海産乾物・缶詰
  • アウトレット市場
  • こだわり市場
  • 季節の市場
  • 少量市場
現在のパスワード
新しいパスワード
パスワードの確認

パスワードを変更しました。


処理中です