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仕入れの常識!つぶ貝の毒を取り除く下処理と使えるレシピ3選

まるであわびのような食感をもつものもあるつぶ貝。美味な貝として知られ、飲食店であれば注文したいという方の多い貝です。実は和洋どちらのレシピにも合うつぶ貝は、特定のジャンルの飲食店だけが仕入れるにはもったいない食材。ぜひ、これを機会に仕入れをしてみませんか?

 

ここでは、そもそもつぶ貝がどんなものなのか、気をつけるべきつぶ貝の毒と毒を除去するための下処理方法、そしてつぶ貝を使った美味しいレシピをご紹介します。飲食店で仕入れや調理を担当されている方は、ぜひ参考にしてください。

 

そもそもつぶ貝とはどんな貝?気になる栄養価は?

つぶ貝とは、主にエゾバイ科の巻き貝の中でも北海性(寒流性)のもの全体的をつぶ貝と言い、正確にはつぶ貝という種類の貝は存在しません。

 

つぶ貝に数えられている主な貝の種類は、『えぞぼら』『ひめえぞぼら』『えぞぼらもどき』『えぞばい』『かどばりばい』などです。つぶは太平洋側の呼び名で、日本海側では『ばい』と呼びます。刺身・塩ゆで・和え物・煮物などに使われます。旬は7月~3月で、国内では北海道が主産地。釧路・日高・えりもなどで非常に高品質なつぶ貝が漁獲されています。市場にはロシアなどの輸入物も豊富に出回っています。

 

代表的なえぞぼら・ひめえぞぼらで言いますと、生の状態で可食部100gあたりのカロリーが86kcalです。同量中の脂質はわずか0.2gと、全体的にヘルシーな食材。つぶ貝が含有するうちで注目していただきたい栄養素はビタミンE、ビタミンB12・葉酸です。

 

ビタミンEは強い抗酸化力を持つ栄養素。ビタミンB12と葉酸は、お互いに協力して血液を濃くする作用があります。こうしたことから、つぶ貝はアンチエイジングや貧血対策に気を遣われている方などに積極的におすすめしたい食材と言えるでしょう。

 

つぶ貝に独特の毒とは?その正体と取り除くための下処理

つぶ貝には食べる際に注意したいことがあります。それは、毒。つぶ貝の唾液腺と呼ばれる部分に含まれるテトラミンという毒に注意が必要なのです。テトラミンは神経系に作用する弱い毒なので、命に関わるということはまず考えにくいですが、それでも、たとえどんな軽症であっても安心・安全を最優先させるのが飲食店の役目です。テトラミンの性質と、唾液腺を取り除くやり方についてご紹介します。

 

テトラミンはどんな毒?口にするとどうなる?

テトラミンとは、えぞぼら・ほめえぞぼらなど、いわゆるつぶ貝の唾液腺に含まれる水溶性の毒で、中毒症状が発症する場合は、貝を食べてから30分~1時間で、激しい頭痛やめまい、ふらつき、吐き気、そしてお酒に酔った時のような『酩酊感』などが現れます。ひめえぞぼらを食べた後に強い眠気が症状として出ることもあるため、この貝を『眠り貝』などと呼ぶ地域もあるのだとか。国内での死亡事例の報告はありませんが、場合によっては重症化しないとも限らないので、侮ることはできません。

 

テトラミンは加熱調理しても毒性がなくならないのが特徴。また、加熱調理をしているうちに、一部が内臓や筋肉、および煮汁に移ってしまうこともあるほか、冷凍保存のしかたによっては保存中に毒が唾液腺から移行してしまうこともあります。

 

つぶ貝から毒を除去するための重要な下処理とは?

テトラミンが含まれているのは、つぶ貝の唾液腺。唾液腺は、外見からわかる位置にはなく、身の中に入り込んでいます。まずは巻き貝から身を取り出し、肉質と内臓部分を分けましょう。毒を含む唾液腺があるのは身の方です。

 

次にフタを下にした置き方で身を縦にし、中央に切り込みを大きく入れて開きの状態にすると、両サイドに黄色っぽい脂肪のような点(切った断面)が見えます。一つの唾液腺が、開くことで左右に分かれて対になっている状態です。この黄色の点はそれぞれ指先で絞り出せば簡単に取れるので、2ヶ所とも確実に取り除き、取り除いた後はしっかりと流水で洗いましょう。

 

つぶ貝を仕入れたくなる!簡単美味レシピ3選

つぶ貝は新鮮なものなら刺身や寿司がもちろん美味しいですが、他にも美味しい食べ方があります。作り方も簡単なものばかりなので、ぜひ参考にしてください。どんな食べ方をするにしても、唾液腺の処理は忘れないようにしましょう。

 

つぶ貝のガーリックバターソテー

材料(1皿分)

つぶ貝 8個(生食用/中身を出して下処理を済ませておく前項参照)

無塩バター 30g

にんにく(みじん切り) 小さじ1

白ワイン 少々

醤油 少々

パセリ(みじん切り) 少々

サラダ油 少々

 

作り方

・フライパンを熱して少量の油を回し、にんにくをさっと炒めてつぶ貝を入れ、全体に油が回るように炒めたら白ワインを少々ふりかけてアルコールを飛ばす

・バターと醤油を加えて軽く混ぜ合わせ、火を消す

・器に盛り、パセリを散らしたら完成

 

つぶ貝の煮付け

甘辛く煮たつぶ貝は、煮物のほっとする味わいとつぶ貝の濃厚なだしがじゅわっと味わえる定番の食べ方。ここでは創業90年を越える築地の鮮魚仲卸『亀吉商店』さんが公開しているレシピをご紹介します。

 

材料

つぶ貝 10個

水 200cc

酒 100cc

醤油 大さじ3

みりん 大さじ3

 

作り方

  1. 貝を水に入れ火にかける。沸騰した水にさらし汚れを落とす。
  2. 調味料と貝を鍋に入れ火にかける。沸騰したら中~弱火で15分ほど煮る。
  3. 火を消し冷ましながら味を染み込ませ出来上がり。

 

http://www.sakana-kamekichi.com/kai_touni.html

 

つぶ貝のつぼ焼き

北海道では『つぶ焼き』と呼ぶところもあるというつぼ焼。塩ゆでしてから焼くため、めんつゆ濃いとかなり辛くなってしまいます。だしや水でのばすなど、辛くならないようにしましょう。

 

材料(作りやすい分量)

つぶ貝(生食用) 1kg

塩 適宜

めんつゆ 適宜

 

作り方

・塩辛さを感じるくらいの水を鍋に張り、よく洗ったつぶ貝を入れます。水の量はひたひたに調節しましょう

・しばらく見ずにつぶ貝を漬けておくと、貝が出てきます。出てきて少し時間が経ち、つぶ貝がリラックスしてきたら火をつけます。段階的に火を強めないと、貝が驚いて奥へと縮まり、後で出しにくくなります

・水が沸いてから強めの中火で10~15分ほどゆで、火を消します。

・鍋をシンクに移し流水で冷ましてから、ひとつずつ目打ち(センマイ通)などで身を少しひっぱりだし、唾液腺が透けてみえる部分を目打ちなどで破り、唾液腺を押し出して取り出します。その後、唾液腺の周囲を水で洗っておきましょう。

・温めた網の上につぶ貝を並べて、めんつゆをそれぞれに注ぎ入れ、5分ほどあぶります

・だしが沸いてきたら完成。粗塩を持ったり、アルミ箔で支えを作ったりして、殻ごと美しく盛りつけましょう。

 

ボイル後の唾液腺処理方法はわかりにくかったですか?殻つきのまま唾液腺を処理している動画をご紹介しておきます。参考にしてくださいね。

https://youtu.be/S2zObflTqn8

 

つぶ貝のまとめ

つぶ貝は実にさまざまな形態で流通している人気の食材です。2017年11月現在の業務用卸売価格を見ていきましょう。

 

つぶ貝は、北海道産の冷蔵(殻つき)ですと、業務用卸売価格\2,500/kg程度で仕入れることができます。刺身用のロシア産冷凍真つぶ貝(殻なし・開いていない)は、\3,300/kg前後で、解凍すれば刺身としてそのまま使えるむき身(開いた状態・スライス)では、アイルランド産\1,000/1パック(200g)なども流通しています。

 

また、北海道産のボイル塩味つきという便利な商品もあり、こちらの業務用卸売価格は\1,130/500g程度です。他にも、解凍すればそのままお通しなどで使えるわさび和え(業務用卸売価格\2,300/800g前後)も入手可能。業務用商品のバラエティが豊富であるということは、それだけニーズが多いということ。ぜひ美味しいつぶ貝を仕入れて、お客様のご期待に応えていってくださいね。

 

 

参考記事

http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_det_14.html

http://www.sea-net.pref.fukuoka.jp/Emergency/Tenngunisi.pdf

 

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